対象となる交通費の領収書がない場合
公共交通機関の場合、窓口などに行けば領収証の発行自体は可能ですが一般的に通院の度に発行してもらう方は希かと思います。電車やバスなどを使って通院して領収証がない場合は、自分でまとめた明細を作成して内訳がわかるようにしておきます。
「医療費控除の明細書」への記入は「(名前)の●●病院への通院費」という感じでまとめて良いのですが、領収書の出ない交通費については領収書の代わりとして「いつ」「誰が」「何を使って」「どの病院に行ったのか」わかるように明細を自分で作成しておきます。明細は提出しなくても良いのですが税務署の方から照会があった場合、申告した内容と突合して誤りがないかチェックを受けられるよう、領収書と同様に5年間は保管しておきます。
交通費の内訳の様式は定められていませんが、以下の項目は必ず記録します。
・治療を受けた本人の名前
・世帯主との続柄
・日付
・通院先(できれば診療科も)
・通院費(交通費)
備考の欄も設けておき、付き添いした場合やタクシーを使った場合の理由を書き込めるようにしましょう。ポイントとしては「治療を受けた日と交通費が発生した日が一致する」よう通院したら忘れないようメモしておく事です。受診した日と交通費の発生した日が異なったりすると明細の信憑性が損なわれます。また、まとめる場合は日付順に家族全員のデータを書き込むより「医療を受けた人」別にした上で「かかった病院ごと」に確認出来るようにしておくと医療費控除の明細に転記する時の作業が楽になります。
パソコンで表計算ソフトを使うと簡単ですが、手書きでも問題はありません。
明細の例としては以下のような物があります。
医療を受けた人 | 続柄 | 病院 | 診察日 | 通院費 | 備考 |
●山●奈 | 長女 | □病院(内科) | 11月1日 | 300円 | |
●山●美 | 妻 | □病院(内科) | 11月1日 | 600円 | 長女の付き添い |
※複数の交通機関を使った場合、内訳も付けて置くと安心です。
医療を受けた人 | 続柄 | 病院 | 診察日 | 通院費 | 利用した区間 | 備考 |
●山●奈 | 長女 | □病院 | 11月1日 | 500円 | JR(△~◎)300円 市バス200円 | |
●山●美 | 妻 | □病院 | 11月1日 | 800円 | JR(△~◎)600円 市バス400円 | 付き添い |
「誰がどこを受診したためこれだけかかった」という事がわかれば良いので書きやすい書式で記録しておきましょう。